じゃがいも少年のエンタメHISTORY

神戸生まれ神戸育ちの丸坊主いがぐり中学生が後にバンドでメジャーデビューし、バンド解散後、芸能事務所の音楽制作スタッフとして拾われ、大御所芸能人Kの運転手兼付き人を経て、敏腕!?マネージャーになるまでの思い出と、そんなじゃがいも少年から見た当時の特殊な芸能界の裏側なんかの記録を綴ります。

初スタジオ

クラスメイトのOの追っかけをやりながら、自分でも早くバンドがやりたくてたまらないじゃがいも少年。

 

まだ一度も練習もしたこともなかった仮のバンドはフェードアウトしたので新たにメンバーを探すことに。

 

Oのバンドのライブを観に行っていたクラスメイトのハンドボール部のYに話を持ちかけると、ドラムに興味があると言うので、半ば強引に一緒にバンドをやることに持って行き、当時じゃがいも少年がベースを練習しまくっていたTHE BOOMの星のラブレターのバンドスコアのコピーをYに渡し、電話帳でも少年ジャンプでも何でもいいから、家で何か厚みのある雑誌なんかを並べて叩いてドラムの練習をしておくように促しました。

 

それからしばらくして、とにかく一度スタジオに入って本物のドラムを叩いてみて感覚を掴んでみようと、これまた強引にスケジュールを合わせて、阪神御影駅近くにあった小さな音楽スタジオを予約して、Yと一緒に練習してみることになりました。

 

ありがたいことに、Oがその練習に遊びに来てくれることになり、いざその小さなスタジオに入ったじゃがいも少年達。

 

初めて入ったスタジオには当たり前ですが、ドラムセットやギターアンプ、ベースアンプ、マイクなどが揃っていて、念願の初バンド練習にドキドキするじゃがいも少年。

 

Yはおぼつかない調子でドラムセットに座り、当然ほとんど何も出来ない状態なのですが、とにかくベースとドラムだけで星のラブレターを演奏してみることに。

 

星のラブレターはドラム初心者には相当難しい楽曲で、変則的なリズムで曲が進行していき、初めてドラムを触るYは一小節もまともに叩けなかったのですが、これまで家で死ぬほどこの曲のベースを練習していたじゃがいも少年は、大きなベースアンプから大きな音が出ているという喜びを味わう余裕はないながら、練習通りベースを弾いて、曲を引っ張りました。

 

じゃがいも少年のベースを聴いたOは目を丸くして、「めちゃめちゃベースうまいやん!」と絶賛してくれ、一緒にバンドをやろう!と言ってくれたのでした。