バンドやろーぜ!
近所の公立高校へ入学したじゃがいも少年は丸刈りから解放され、ヘアスタイルもすっかり落ち着いた1年の2学期頃から本格的なバンドメンバー探しを始めました。
メンバー集めはいたってシンプル。仲良くなったクラスメイトの男子に「バンドやろーぜ!」と声をかけていくだけでした。
ラグビー部のホープ、ガタイのいいKの兄貴がドラマーだということで、一番難航すると予想されたドラムがあっけなくKに決まり、Kと中学が一緒で座席が近かったハンドボール部のイケメンHにも「バンドやろーぜ!」と声をかけるとなんとあっさりOK。
ただHはギター志望で、密かにギタリストになろうと考えていたじゃがいも少年とジャンケンで勝ったらギター、負けたらベースという勝負の結果、じゃがいも少年は見事に破れ、ベース担当となったのでありました。
このジャンケンが後の運命を決定付けるとはこの時は思いも寄らなかったのです。